Chizu Solo Theater Official Blog

ずっとお城で暮らしてる

Chizu Solo Theater News !Improvisation Theater Live Photo story

2017.10.13(fri)  pm19:30start

 Improvisation Theater Live  

Photo story

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Cafe Vioron 

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(友情出演・小玉陽子)

 Flyer

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今宵は銀河列車 ヴィオロンにご搭乗いただき誠にありがとうございます。

しばしの時 列車の旅をたのしんでいただければ心より幸いです。 

    ヴィオロン列車 乗り組み員一同より

 

開演前にお客様のテーブル席にはこんなメッセージが置かれていました。

 

やがて、美しくて悲しいピアノがなりはじめました。

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枯葉舞い散る橋の下、

今日もたえまなく河は流れる。

 

マダム チッチッツリの旅が始まる。

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気がつくと、

マダム チッチッツリは、

手放すことの出来ない荷物を沢山持って、

銀河ヴィオロン列車に搭乗していました。

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チッチッツリは、

真っ赤な車掌さんにチケットを渡し、

(なんと車掌さんは口でチケットを受け取ったのです!)

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列車内の通路を揺られながら空席を探して歩きまわります。

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もくもくと黒煙を吐く列車の要の大煙突が、、、。

マダム チッチッリは黒煙を吹き上げる

大煙突を見上げます。

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デッキでは、乗客を気遣う優しい乗務員さんが、

カチカチ、チリチリ🎶

優しく列車内を見回って乗客の安全を見守っています。

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やっとの思いで列車の座席を見つけ

荷物を置いたチッチッツリでしたが、

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なんと!座席に猫! 

私に席を譲ってね、と頼んだら、

ニャーと小憎らしく鳴いて、

チッチッツリの足元でくるくるダンスを踊り、

あっと言う間にどこかへ消えてしまいました。 

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やっと座席に座れたチッチッツリは

一緒に乗り合わせている搭乗者達を見回すと、

どの人もどこかで会ったことのあるような気のする人達ばかり、、。

 

でもそれが、どこでだったのか?誰なのか?じっと見ても思い出せません。

 

チッチッツリは不思議に思いながらも、

二人組の女性に勇気を出して話しかけてみました。

 

『どこから乗ってらしたんですか?』

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女性達はなんだかびっくりしたような

顔をしつつも顔を見合わせて笑ったりしているので、

チッチッツリは自分のことを話そうとしましたが、

口をついてでたことばに

戸惑いを覚えました。

 

『私は、、わたしは、、わたしは、、、どこから?、

わたしはど・こ・か・ら、、、?』

 

その時、大煙突が大きな汽笛をあげ、

列車を揺らしました。

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マダム・チッチッツリはその汽笛を聞いて、

なんとも言えない不安な気持ちになり、

しばらく座席のテーブルに刻まれた古い傷跡をじっと見つめていましたが、

お化粧室に行って鏡に映る自分を見たらきっと少し落ち着くのでは?と思いたち、

お化粧室に行こうとしましたが、

場所がわかりません。

チッチッツリはまた搭乗者の別の女性に話しかけました。

 

『あの、、お化粧室はどちらに?』

 

話しかけたその女性はびっくりして顔を背け、答えてくれません。

チッチッツリは少し緊張しましたが、

咄嗟に自分の頭に浮かんだ名前でもう一度彼女に話しかけてみました。

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『サノーさん、お化粧室はどちら?』

 

するとその女性はまたびっくりしてバッタみたいに一度跳ねましたが、

今度は指を指して、

お化粧室を教えてくれました。

チッチッツリは丁寧にお礼を言って、

お化粧室に向かいました。

 

お化粧室のドアには『トイレ』と書かれていて、

チッチッツリは多分ここだろう、、と思いホッとしてドアを勢いよく開けました。

 

次の瞬間!列車内にチッチッツリの悲鳴がこだましました!

 

『○*☆¥#+=×+$☆×#!!』

 

『トイレ』の中にいたものは、

言葉にするなんて到底無理ななんとも見たくないものが、

狭い『トイレ』いっぱいに居座っていたのです!

 

チッチッツリはもうどうにもならない

混乱した罪悪感一杯になり、

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ドアを開けてしまったことを詫びたり、 

鍵をかけていなかった『居たもの』に対して批難も含めてあたふたして席に戻りましたが、

最後には自分がとても情けなくなってしまい涙が溢れました。

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すると、

列車の大煙突からにゅ〜っと

手が伸びて来て、

チッチッツリの座席のテーブルに暖かい飲み物を差し入れてくれたのです!

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チッチッツリは不安で喉がカラカラだったので、

大煙突がくれた飲み物を一気に飲み干しました。

 

その飲み物は温かさも味もチッチッツリには丁度よく入れられており、

味はどんぐりとリンドウの花とカラスウリにミルクを混ぜたような、

なんともいい香りの不思議な味のする

とても美味しいものでした。

 

チッチッツリは今度こそは落ち着いて、

車内を見渡し列車の窓の外を見ました。

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 するとどうでしょう!

宝石を散りばめたような光の粒が

窓の外に輝き走り抜けるように消えて行くのが見えます。

 

チッチッツリは居ても立っても居られなくなり、列車の窓に近づきました。

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こんな美しい光景をチッチッツリは

生まれてこのかた見たことがないわ!

と、思った瞬間に、

もう、列車の窓を押し上げて開けていました。

 

ゴーーーポロポロゴーゴーブブブーー

 

列車のスピードにまくるる風が、

窓から顔を出したチッチッツリに

体当たりして息も出来ないくらい!

 

チッチッツリは楽しくなって、

口を大きく開けたり、

目を余計に見開いたり、

お気に入りの帽子が飛ばされないように

しっかりと手で押さえたりして猛スピード風と一緒になりました。

 

その様子を赤い車掌さんは車掌室からじっと見ていたのをチッチッツリは知っています。

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列車の窓を閉めると、

チッチッツリの肩から下げていたポシェットの中で、

小さな真っ赤なメモ帖と、

ペンが、『出して!出して!』と騒ぎだしたので、

チッチッツリは喜んで彼らをポシェットの中から出してあげました。

 

すると、

真っ赤なメモ帖とペンは、

チッチッツリと一緒に蝶々とトンボのように宙を舞い出し踊りだしました。

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チッチッツリも楽しくなって、

彼等と一緒に踊りだし、

搭乗者達の間をひらひらと舞い、

時には肩や頭にとまってみたり、

そのうち、ペンのトンボは文字まで呼び寄せ、

蝶々のメモ帖と交じり合いました。

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チッチッツリは赤いメモ帖とペンと一緒にひとしきり遊んだあと、

彼等を自分の家族のようにとても大切に座席のテーブルの上に置き、

休ませてあげました。

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チッチッツリは座席に深く座り込み、

しばらく心地よい揺れに身をまかせていますと、

心に色んなことが浮かんでは消えて行くのがわかりましたが、

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放っておいていいよ、、と、

揺れる列車が言ってくれているようで、

ぼんやり安らいだ心持ちになり、

少し眠くもなって来ましたので、

お気に入りの帽子を脱ぐことにしました。

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この帽子はいつもチッチッツリと一緒です。

 

チッチッツリが帽子を優しくテーブルに置くと、

今度はチッチッツリの胸元や耳や指を飾っていた沢山の首飾りやイヤリング、 指輪達も騒ぎだしました。

 

首飾りやイヤリング、

指輪達にはチッチッツリの幸せも悲しみもつまっています。 

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その幸せも悲しみもひとつひとつチッチッツリはじっとみつめながら、

バックの中に落として眠らせていきました。 

 

チッチッツリの愛しているもの達が眠りについたので、  

チッチッツリも眠くなり、

トランクからショールを取り出し、

くるまって座席に身を沈めました。

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眠りに落ちたチッチッツリを乗せた列車はスピードをさらに

あげ銀河を走り抜けて行きます。 

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白鳥座の白鳥が真っ白な翼を広げながら

チッチッツリの夢の中に現れ心を揺さぶり、

彼方へと飛んで行きます、

蠍座アンタレスが怪しく燃えてチッチッツリを誘います、、、。

 

チッチッツリは、

銀河のダークマターの奏でる音楽に抱かれながら迷宮への眠りへと落ちていきました。

 

列車はチッチッツリを乗せて走ります。

 

すると、突然いきなり列車が金切声をあげて急停止!!

チッチッツリは座席から転がり落ちてしまいました!

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驚いたチッチッツリですが、

どんなに目を大きく開けてみても何も見えないまっ暗闇です。

 

怖くて動けなくなっている心をなんとか励まして、

トランクの側の傘を手探りで

見つけ用心棒にします。

 

さっきまで一緒だった搭乗者達も探しましたが誰もいず、列車の中はまるでもぬけの殻のよう。

 

何か恐ろしいものが列車の中に

入り込んでくる気配がし、

チッチッツリは怖さに震え、

逃げようと列車の闇の中を走り回ります。

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しかし、

とうとう闇に足をつかまれ

恐ろしいものがチッチッツリに覆いかぶさり絶体絶命!!

 

チッチッツリは階段から足を踏み外して転がり落ちて気を失ってしまいました。

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するとどうでしょう、

手にしていた傘がひとりでに動きだして 

鮮やかにパッと開いて、

ふわふわと宙に舞い、

チッチッツリの身体をひっぱり起こしました。

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気がついたチッチッツリは驚きましたが、

傘から手を離さずにいると

足が宙に浮き傘と一緒に浮き上がりました。

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大切な荷物に気がつき、

一緒に持って行こうと手を伸ばしましたが、

 チッチッツリはみるみる高く傘と一緒に舞いあがり、

ひとりでに開いた列車のドアから美しく輝く銀河へと踊るように昇って行きました。

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チッチッツリの姿が銀河の彼方に小さくなって見えなくなる頃、

荷物を抱えた少女がひとり、

列車に現れました。

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少女も列車の中をよく知らない様子で、

自分が座る席を探していましたが、

チッチッツリの座席に気がつきます。

 

そして、

席に近づくとテーブルの上に赤いメモ帖があり、

何か書いてあるのを見つけ、

少女は手に取り声に出して読んでみます。

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わたしには名前がない

あなたは 誰?

あなたも

わたしと同じ

名前がないの?

だったら 

わたしたち

似た者同士ね

口には出さないで! 

みんなに知られてしまう

いいわね!

退屈なものね

ひとかどの

誰かであるっていうのは!

皆、よくご存じの

カエルみたいに

六月のあいだは

ずっと

うっとりする沼地にむかって

自分の名前を告げている!

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少女は読み終わって、
少し考えたのか、
可愛いい首をちょこっとかしげるなりしましたが、、
それよりもテーブル上の
マダム・チッチッツリの
残していった首飾りに心をつかまれてしまいます。

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マダム・チッチッツリのメモ帖をあっさり捨て、

少女は真珠の首飾りをうっとりしながら自分の首にかけて身につけました。 

すると、その瞬間に!
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少女は不穏な気配を感じますが、

時すでに遅く、

身の毛もよだつ恐ろしいものが少女を捉え、
列車の底へとあっと言う間にひきづり込み消えてしまいました。

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少女を飲み込んだ列車は一瞬だけわずかに静かなりましたが、

その後、

汽笛をけたたましくあげて、

何事もなかったかのように車体を揺らして動き出し、

あの大煙突から、

もくもくと煙を吐いて、

気の遠くなるような広い銀河の彼方へと黒煙をたなびかせながらゆうゆうと走り去って行きました。

この列車がどこから来て、どこへ行くのか誰も知りません。

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銀河列車ヴィオロンに御搭乗いただき誠にありがとうございました。

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