『異教・愛の女神』
ジョヴァンニ・セガンティーニ
赤い人とまたふたたび
天国のドアは開きます
おなじものをおなじ目で聴く
太陽の囁き
見えて 輝き 匂う
本の顔が教えてくれた
めぐり あい
3つ数える時をへて
ランボーの耳打ち
明日に受け取る
今日の私はこんな人、、だった。
あなたは?
『永遠』アルチュール・ランボー
訳 中原中也
また見付かった。
何がだ? 永遠。
去ってしまった海のことさあ
太陽もろとも去ってしまった。
見張番の魂よ、
白状しようぜ
空無な夜に就き
燃ゆる日に就き。
人間共の配慮から、
世間共通(ならし)の逆上(のぼせ)から、
おまえはさっさと手を切って
飛んでゆくべし……
もとより希望があるものか、
願いの条(すじ)があるものか
黙って黙って勘忍して……
苦痛なんざあ覚悟の前。
繻子の肌した深紅の燠(おき)よ、
それそのおまえと燃えていりゃあ
義務(つとめ)はすむというものだ
やれやれという暇もなく。
また見付かった。
何がだ? 永遠。
去(い)ってしまった海のことさあ
太陽もろとも去ってしまった。